▶参考にした本『SHOE DOG(シュードッグ) 』
『AIR/エア』は俳優としても有名なベン・アフレックが監督し、かつては無名だったナイキ社が世界的な知名度を得るきっかけを作った伝説のバスケットボールシューズ「エア・ジョーダン」の誕生秘話を映画化した作品です。
| 上映時間 | 114分（1時間54分） |
| 監督 | ベン・アフレック |
| キャスト | マット・デイモン ベン・アフレック ジェイソン・ベイトマン ヴィオラ・ディヴィス ジュリアス・テノン |
映画にはマイケル・ジョーダン本人は登場しません。しかし、母親のデロリス・ジョーダン役にはマイケル本人の希望でヴィオラ・デイヴィスがキャスティングされています。
母親デロリス・ジョーダンの存在は、マイケル・ジョーダンの人生において極めて重要な役割を果たしていました。それは「エア・ジョーダン」の誕生についても例外ではなく、彼女がいなければこのブランドは存在しなかったと言われています。彼女は映画の中でも重要なキャラクターとして描かれています。
マイケル・ジョーダンがナイキとのパートナーシップを結ぶ前、彼自身は特にナイキのファンではありませんでした。この事実は映画の中でも明らかにされています。
しかし、それでも彼がナイキと面会を決めたのは、デロリスの積極的な説得があったからだと言われています。彼女の影響力がいかに大きかったかが伺えます。
ジョーダン役を演じた俳優｜ダミアン・デラノ・ヤング
映画『AIR/エア』でマイケル・ジョーダン役を演じたのは、【ダミアン・デラノ・ヤング】です。
彼は新進気鋭のアフリカ系アメリカ人俳優です。「Strictly for the Streets Vol. 2」と「Prom Night Flex」という作品に出演していますが、やはり注目すべきは「Air
」での彼のパフォーマンスです。
ダミアンは映画「Air」の中でマイケル・ジョーダンを演じていますが、その出演は限定的で、姿をはっきりと見ることはできません。
映画の大部分では彼の顔はフレームから外れているか、背景や後ろ姿しか映っていないです。
それは、ジョーダンの伝説的な存在感を視覚的に示すことよりも、「存在」を感じさせることを目指していたからです。
「彼は物語の中に常にいる。だけどキャラクターを登場させて『マイケル・ジョーダンです』としても、本人じゃないことはすぐに分かる。ニセモノだよ。観客が、彼に関する自分の思いや記憶を投影させて、自分たちでその意味合いを読み取ってくれる方が効果的だと思ったんだ」
https://www.vogue.co.jp/article/ben-affleck-chose-not-show-michael-jordan-face-movie-air
つまり、ダミアンの役割は、マイケル・ジョーダンの「存在」を表現することで、映画全体の説得力を高めるというものでした。彼のセリフはわずかに「Bulls colors」と「Hello」の2つだけです。
この難しい役を見事に演じたダミアン、今後の活躍が楽しみな俳優です。
マイケル・ジョーダンとは｜バスケットボールの神様
マイケル・ジョーダンは、おそらくNBA史上最も有名なスーパースターです。
ジョーダンは、1984年にシカゴ・ブルズからNBAドラフト全体3位で指名を受けます。彼はその素晴らしいスコアリング能力、特に試合の決定的な瞬間でのパフォーマンスで知られています。また、優れた守備能力と驚異的な競争心も持っていました。
そしてジョーダンの影響はコートの外にも及び、彼の成功したシューズライン「エア・ジョーダン」や映画「スペース・ジャム」への出演など、バスケットボール文化に大きな影響を与えました。
ジョーダンはただのNBAプレーヤーではなく、バスケットボールの地位を向上させた存在です。
経歴
| 年 | 経歴 |
|---|---|
| 1963 | マイケル・ジョーダン（Michael Jeffrey Jordan）がニューヨーク市で生まれる。 |
| 1981-1984 | ノースカロライナ大学でバスケットボールを始め、全米選手権の決勝で勝利するバスケットを決める（1982）。その後の2年間で2度の全米男子カレッジバスケットボール年間最優秀選手賞を受賞する。 |
| 1984 | シカゴ・ブルズからNBAドラフト1巡目全体3位で指名を受け、ロサンゼルスオリンピックでアメリカ代表チームを金メダルに導く。 |
| 1987-1993 | 連続で7シーズンにわたりNBAの得点王になる。 |
| 1988 | NBAの最優秀選手（MVP）に選ばれ、NBA最優秀守備選手賞にも選ばれる。 |
| 1991-1993 | シカゴ・ブルズを3度連続でNBAチャンピオンシップに導く。この間、NBAファイナルのMVPに3度選ばれる。さらにバルセロナオリンピックでは2度目の金メダルも獲得する。 |
| 1995-1998 | 再びシカゴ・ブルズを3度連続でNBAチャンピオンシップに導く。 |
| 1996, 1998 | NBAの最優秀選手（MVP）に選ばれる。 |
| 2000 | バスケットボール界から一旦引退し、ワシントン・ウィザーズの共同オーナーに就任。 |
| 2001 | ウィザーズのの選手として再びNBAに復帰する。 |
| 2002-2003 | ウィザーズでプレイした後、NBAから最終的に引退する。 |
マイケル・ジョーダンとナイキ｜アディダスと契約したかった？
スポーツとビジネスの世界で記憶に残るパートナーシップの一つといえば、NBAのヒーロー、マイケル・ジョーダンと、スポーツウェア大手のナイキが組んだものです。
1980年代初頭、マイケル・ジョーダンはまだ新人のバスケットボール選手で、その名前は一部のバスケットボール愛好家にしか知られていませんでした。その一方でナイキは、主にランニングシューズで知られるアンダードッグ（負け犬）のブランドでした。今では考えられませんが、70年代から80年代初頭のバスケットボールシューズ市場で人気があったのは、アディダスやコンバースでした。
マイケル・ジョーダンも、当初はアディダスやコンバースとの契約を考えていたのです。
そんな中ナイキは、アディダスやコンバースといった大手企業との競争に打ち勝つために、新たな可能性を追い求めていました。そこでナイキが重要視したのが、マイケル・ジョーダンとの契約だったのです。
エア・ジョーダンとは
『エア・ジョーダン』は、ナイキが製造し、名前の由来となったNBAのスーパースター、マイケル・ジョーダンが着用したバスケットボールシューズのブランドです。このシューズは、そのデザイン、パフォーマンス、そしてマイケル・ジョーダンというアイコンとの連携により、バスケットボールシューズ、そしてスポーツカジュアルファッションの世界に革命を起こしました。
エア・ジョーダンの最初のモデルは1984年に登場しました。このモデルは、彼がまだ新人だった頃のマイケル・ジョーダンのために、ナイキがカスタムデザインしたものでした。シリーズはその後、ジョーダンがプロのキャリアを通じて、そして彼が引退した後も続いています。
エア・ジョーダンは、ナイキのエアクッション技術を特徴としており、このテクノロジーは衝撃吸収を提供し、選手のパフォーマンスを向上させるために設計されています。また、シューズは頻繁に新しい色彩や素材のバリエーションでリリースされ、流行のトレンドに影響を与えてきました。
さらに、エア・ジョーダンはストリートウェアとしての地位も確立しています。そのスタイリッシュなデザインと、マイケル・ジョーダンの名前という強力なブランドイメージにより、これらのシューズはバスケットボールコートの外でも人気があります。それらはファッションアイテムとして、そしてコレクターズアイテムとしても非常に人気があります。
映画『AIR/エア』の主要キャラクター
ソニー・ヴァッカロ（マット・デイモン）
ソニー・ヴァッカロは、スポーツマーケティングの世界に深く刻み込まれた伝説であり、マイケル・ジョーダンをナイキと結びつけた主要な人物です。
その最大の成功の一つは間違いなく、当時新人だったマイケル・ジョーダンをナイキと結びつけたことです。ヴァッカロの洞察と説得力は、最初はアディダスに興味を示していたジョーダンをナイキとのパートナーシップに向けることに成功しました。これはスポーツマーケティングにおける一つの画期的な瞬間であり、エア・ジョーダンの誕生という革命を生み出しました。
フィル・ナイト（ベン・アフレック）
フィル・ナイトは、世界をリードするスポーツウェアブランド、ナイキの創設者であり、ビジョンと情熱を持つ起業家です。
1964年に、ナイトと彼のコーチであったビル・バウアーマンが共にブルーリボンスポーツ（BRS）を設立しました。この会社が、後のナイキの前身となります。
彼らの最初の製品は、日本のオニツカタイガー（現在はアシックス）から輸入したランニングシューズでした。このシューズを販売することが、今日のナイキの基盤となる初期のコンセプトとなります。しかし、自社製品の製造に舵を切ることを決定し、ナイトのビジョンはすぐに現実のものとなりました。
そして1971年、BRSはナイキという名前に変更し、自社ブランドの靴の生産を開始しました。その最初の製品は「ナイキコルテッツ」と名付けられました。
ナイキの名称は、古代ギリシャの勝利の女神「ニケ」（Nike）から取られています。これはブランドの使命とビジョン、つまり「勝利」を象徴しています。
デロリス・ジョーダン（ヴィオラ・ディヴィス）
マイケル・ジョーダンにとっての大きな心の支えである存在、それが彼の母親であるデロリス・ジョーダンです。
彼女は5人の子供の母親であり、そのうちの三男がマイケル・ジョーダンです。彼女はノースカロライナ州で家族を育てながら、自分自身を信じることの重要性を教えました。彼女の教育方針は、ジョーダンがバスケットボールの世界で成功を収めるための基盤を形成しました。
またデロリス・ジョーダン自身も慈善活動家として知られ、ジェームズ・ジョーダン財団を設立し、若者が貧困から抜け出すための手助けをしています。
ジェームズ・ジョーダン（ジュリアス・テノン）
マイケル・ジョーダンの成功には、母親だけでなく父親のジェームズ・ジョーダンの存在がありました。しかし、1993年の夏、悲劇が家族を襲いました。
ジェームズ・ジョーダンは、1993年7月にノースカロライナ州で悲劇的に亡くなりました。彼は休暇を過ごしていた際に、強盗による犯罪の犠牲となったのです。この出来事はマイケル・ジョーダンに深い衝撃と悲しみをもたらしました。父親であり、友人であり、そして人生のコーチであった彼を失ったことは、ジョーダンにとって計り知れない損失でした。
この悲劇的な出来事は、マイケルの人生とキャリアに深い影響を与えました。彼は父親の死後、一時的にバスケットボールを引退し、ジェームズが夢見ていた野球のキャリアを追求するという、父親への敬意を示す行動をとりました。それほどジョーダンにとって父親の存在は大きかったと言えます。
【まとめ】映画『AIR/エア』のジョーダン役は誰？｜エア・ジョーダン誕生秘話
本記事では、映画『AIR/エア』のジョーダン役は誰？ということについて、そして映画に関する情報をお届けしました。
- 映画『AIR/エア』でマイケル・ジョーダン役を演じたのは、【ダミアン・デラノ・ヤング】です。
- 映画『AIR/エア』では、マット・デイモン演じるソニーヴァッカロが、弱小企業だったナイキをメジャーに押し上げるきっかけになった。マイケル・ジョーダンのバスケットボールシューズ「エア・ジョーダン」の誕生秘話を描いています。
この記事が気になった方は是非映画をチェックしてみてください。